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2013年 11月 01日
感想_42 ~世界を変えた男~
感想_42 ~世界を変えた男~_b0130850_2154232.gif名選手ゆえにもうひと押しほしい! 『42 ~世界を変えた男~』11月1日公開。1947年4月15日。当時400人いた全選手が白人だったメジャーリーグに、黒人選手が誕生した。彼の名はジャッキー・ロビンソン。ブルックリン・ドジャースのオーナー、ブランチ・リッキーが目をつけ、みずからのチームに招いたのだった。ジャッキーは想像を絶する激しい偏見と差別、抵抗にあいながらも、ブランチや妻に支えられ頭角を現していく。やがて彼は、チームメイトを変え、観客を変え、そして世界を変えたのだった。
映画『42 ~世界を変えた男~』オフィシャルサイト

ジャッキー・ロビンソンという名前はちらほらと耳にしたことあったけど、当時の状況もどんな選手だったかも知らなかったからとても興味深かったし、期待通りおもしろかった! 差別に対して敢然と立ち向かう精神の持ち主で、野球選手としても一流であり、そして実際に偉業を成し遂げた男。その伝記だけでも観る価値があるわ。あわせて敬意をささげたいのは、彼にチャンスを与えたオーナーであり、彼を正当に評価した監督だったりって感じだよね。ブランチの「やり返さない勇気を持つんだ」をはじめ、いろいろな言葉は胸に残るものがあったな。

しかしほんの60~70年前の世界にしてこの人種差別っぷりが、今では本当に信じられないよ。観客や関係者たちの拒否反応のすごさったら。あのチャップマン監督の野次りまくりは、演出とわかっていても胸糞悪かったもんなぁ! それが今じゃアメリカのメジャースポーツは黒人なくして成り立たないというか、むしろ彼らの独壇場と言ってもいいくらいだもんね。彼がいなければマイケル・ジョーダンもタイガー・ウッズもいなかったかもしれないと思うとあまりにも偉大。子供たちに夢を与える姿も一緒に描いてくれたのは嬉しかったね。善良なる人の存在とかも救われた。日本人て判官びいきするから、こういう逆境には感情移入しやすいってのもあるよねー。

強いていえば、もう少しいろんなエピソードを強調する描き方でもよかったのではないかと思う。実在の人物だし、あまり誇張しすぎたり脚色しすぎることもしづらいんだろうけど、見せ方はもう少し工夫できたような気が。あとスポーツファンとしては、野球選手としての特徴とかももう少し出してもよかった気がするよ。スポーツ映画ではないにしてもMLBが題材になる以上はそこも見せてほしいな〜。あとは、もうちょっとアメリカ全体でどういう反応だったのかとか、ニュースの見出しとか、そういうので見せてほしかったかな。時を追うごとにどうそれが変化していったのかも。チーム内の関係も、かなり端的にしか描かれなかったのはちょっともったいなかったかもね。

いやーしかし主演のチャドウィックの意志のある顔立ちはすごくよかったな。ボクシング村田に似てるかもって思ったけどあらためて画像見たら似てなかった。でも自分のスタイルを貫く姿勢は似ていたような気もする(こじつけ?)。そしてオーナー役のハリソン・フォード。でっぷり&しわがれ声が実にハマってて今までのスマートなハリソンのイメージを覆してよかったよ。奥さん役の子も黒人記者もナイスアシスト! 『マネーボール』とはまた違ったMLBの物語。そろそろNBA選手の話があってもいいんじゃないの? 観たいぜそれも!

by april_cinema | 2013-11-01 00:00 | All-Star


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