2013年 05月 31日
感想_プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
b0130850_14424.gif因果よのう! 『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』5月25日公開。天才的ライダーでありながらその日暮らしを続けていたルークは、かつての恋人ロミーナに再会。なんと彼女は自分の子供を産み、育てていた。それを知ったルークは、子供を養う金を手に入れるために、修理工の男と組んで銀行強盗を繰り返す。しかし無茶がたたり、若き新米警官のエイヴリーによって追い詰められてしまう。そして15年後、運命のねじれは皮肉な出会いをもたらして…。
映画「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命」公式サイト

『ブルーバレンタイン』の監督×ライアン・ゴズリングで、なんとも言えない後味の映画撮ってきたなー。単純な結論はないけど、すごくチカラのある作品で惚れました。お話は大きく3つのパート。まずはルーク。ライアン・ゴズリングが演じるライダーは、『ドライヴ』にも通じるキャラ。孤独で、悪くて、だけど惚れた女のためには何でもしてしまって。それゆえに彼の人生は狂っていくわけだけど。バイクを乗り回しての銀行強盗シーンは、シンプルな画ながら緊張感があって、その行為は犯罪なのに美しさもあって。でも、このまま終わるはずないのは誰でもわかっていて。

第2のパートはブラッドリー・クーパー演じる新米警官の話。正義感は強いがまだ実績も自信もなく、そんなときに出会ったのがルーク。連続強盗犯をとらえる繊細一隅のチャンスで、彼はミスを犯してしまう。ミス自体は責められるべきものではないとも思うけど、それが未来への禍根となったと思うとやるせなさMAX。てかルークの強盗だって、子供のためということがわかっているだけに苦しさがあるんだよな。そして最終パートは15年後。

直接の面識はほぼないにもかかわらず、皮肉な邂逅によって残酷な運命に絡めとられてしまったルークとエイヴリ。起きてしまったことはもう元には戻らない。たとえ15年たったとしても。運命のいたずらは、信じられない巡り合わせをもたらし、子供たちに影を落とす。ここまでくると話はもう見えてはいるのだけど、その緊張感と悲壮感がなんとも言えなかったわ。で、演じる子供たちのルックスがいいんだよね。特に、ルークの息子役のデイン・デハーン君のナイーヴな傷つきやすさ、たまらないでしょ! この先が楽しみすぎるって。もう一人の子のふてぶてしさも山田孝之君似でこの先化けるかもしんないなー。

という、ああ無情な運命に翻弄される4人の男たち。抑えめの描写がとてもきいていて、それゆえに物悲しさが漂って。たったひとつの過ちが連鎖してしまうのもまた人の物語なんだよな。誰が悪いとかそういうのとは別次元にあるような、神の見えざる手みたいなものの重さがズシリときました。でもそれを断ち切るのは強い心なんだよな。ルークたちの未来に幸あらんことを心底願うわ。
[PR]

by april_cinema | 2013-05-31 00:00 | All-Star


<< 感想_ローマでアモーレ      感想_セレステ∞ジェシー >>