2014年 03月 01日
感想_コーヒーをめぐる冒険
b0130850_12112043.gifザ・オフビート。『コーヒーをめぐる冒険』3月1日公開。ニコは、彼女が目覚める前に部屋を出ようとしていたが、起きてしまった彼女に今夜の予定をあれこれ聞かれ、うんざりした気分で一日をスタート。取り上げられた免許を取り返しに行くと嫌みな担当者に免停を言い渡されるし、金を下ろそうとしたらカードがATMに吸い込まれちまう。引っ越したばかりのアパートでは上に住むおやじがあつかましいし、父親には大学を中退したのがばれてたし、再会したユリカの前衛劇はちんぷんかんぷん。おまけに、今日一日コーヒーがまるで飲めないし! 「考える」ために大学を中退して2年。ニコの明日はどんな味がするだろう。
映画「コーヒーをめぐる冒険」オフィシャルサイト

2013年のドイツアカデミー賞で6冠に輝いたという本作は、モノクロで描かれたある男のついてない1日。淡々と、でもちょっとクスっとさせるユーモアを挟みながら描かれるのはベルリンの今といつの時代も変わらない若者の小さな憂鬱。なにかすごいドラマが起きるのではなく、小さなエピソードが淡々と積み上げられて行く系。わかりやすいオチもないし、「で、なに?」って感じでもある。

でもそのユルさがいいのだ。ニコは考えるために日々を送っている。彼女と別れたことにも、一日中コーヒーにありつけなかったことにも、なにか意味があるかもしれないし、まったくないのかもしれない。この映画に出てくるエピソードは全部そんな感じ。もしかしたら、考えることすらたいした意味のないこととも言っているのかもしれない。結局のところ、価値を決めるのは自分自身ってことか。コロンビア産のコーヒー3.4ユーロだかは高いのか否か。前衛芸術を理解できないのは誰が悪いのか。

もうひとつ、ベルリンの街がモノクロでもなんだか魅力的に見えたな。ベルリンについては全然知識もイメージもないのだけど、なんかすごくよさそう。映画の中でも、ランドマークというべきスポットがいろいろと出ていたようで、ドイツにもいつか行ってみたいなーという気持ちが膨らんだわ。なにか行くきっかけがあるといいのだけど。

てことで、モノクロの小品ながら、ちょっと気の効いたシャレオツ映画。邦題はちょっと無粋なような気もします。
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by april_cinema | 2014-03-01 00:00 | Starter


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