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2014年 03月 15日
感想_ランナウェイ・ブルース
感想_ランナウェイ・ブルース_b0130850_23441728.gifもうひとドラマあってもいいかも。『ランナウェイ・ブルース』3月15日公開。ふたりきりで生きてきた兄ジェリー・リーと弟フランク。ある日、ジェリー・リーが、少年を撥ねてしまったとフランクを訪ねてきたうえ、元々不自由だった足をみずから撃ち入院してしまう。犯人を捜す警察が迫り、フランクはジェリー・リーを連れ、かつての恋人アニーが暮らす町、エルコを目指す。
映画「ランナウェイ・ブルース」公式サイト

兄をスティーヴン・ドーフ、弟をエミール・ハーシュが演じる男っぽいイケメンコンビがクール。そこに加わるアニー役をダコタんが演じてて、退廃的な世界の中に花を添える。おさえたテンションの中で、ツキに見放されながらも支え合って来た兄弟愛と、そして負け犬人生からなんとか一歩抜け出そうとするフランクの葛藤がしっとりと描かれておりました。

よくあるゴロツキの転落人生ではなく、ちゃんと再生の道が残されてるのがよかったね。ジェリー・リーはなにやってもうまくいかないけど、フランクはフランクなりに自分の人生を生きていて。酒浸りではあるけど、彼を拾ってくれた中古車屋のオーナーには認められ、愛してくれるアニーという存在もいて。ただ、兄を放っておけない、ずっと一緒にいなさいと言い遺した母の言葉を守って、くすぶっていたという。アニーもまた母親の影響で人生を狂わされ、フランクとも離れることになっていたわけで、ふたりが傷を乗り越えていく様子はかわいらしかったかも。

ただ、もうちょっと山がほしかったなーという気も。エピソードを増やして飾り立てる必要はないけど、兄弟の人生をもう一個深める何かがほしかった気がします。弟が物語を語り、兄がそこに絵をつける、その関係性とアニメーションの挿入のアイデアは面白かったけど、もう一歩それらを有機的に結びつけるなにかがありそうだけど、なんだろうなー。

格好いいけど、あとちょっと物足りない。そんな感じの映画でした。

by april_cinema | 2014-03-15 00:00 | Starter


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