2014年 03月 01日
痛快なクライマックス! 『GLORIA〜グロリアの青春〜』3月1日公開。夫とは十数年前に離婚し、子供たちも自立、仕事をこなしながら自由気ままに暮らしていたグロリア58歳。時に淋しさを感じるときは、中年男女が集まるダンスホールで踊るのが趣味だった。ある夜、いつもと同じようにダンスホールを訪れたグロリアは元将校であるロドルフォに誘われる。意気投合したふたりはベッドイン、後日ロドルフォからデートに誘われふたりは交際を始める。しかし、ロドルフォは1年前に別れた妻と、成人してなお無職の娘2人のことを気にかけているのが、グロリアを苛立たせる。 映画「GLORIA~グロリアの青春~」| 公式サイト 2014年3月1日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町他 全国ロードショー 有閑マダムの色恋沙汰か〜、しかもいきなり生々しいベッドシーンを見せられてちょっとこれキツくないスカ…と面食らったわ。グロリアがね、あんまり好きになれないのですよ。悠々自適を装ってはいるけれど寂しがっているのは明らかで、やたらと男に媚びを売る感じで。そんなんだから釣れるのもロドルフォみたいなダメ男なわけで、どっちもどっちなふたりにイライラ。これはいったい何を描いているのやら、なんて思う中盤までです。息子の誕生会では別れた夫とも仲良くしちゃったりしてリベラル装ってはいるけど、あれはさすがに無神経すぎるだろうとか。 ロドルフォにももちろんダメなところはいっぱいあるし、グロリアを置いて一人でバカンスから帰っちゃうなんてのは大人げなさすぎるけど、その後のグロリアはもっとダメダメね。勝手に爆発して呑んで呑まれて、砂浜に捨てられてたのにはドン引きだわ。もうほんと何やってんだよこのおばさん!てなもんです。 なのに、まさかのクライマックス! もう笑いが止まりませんでした。もっともっと撃ちまくってもよかったのに!ってくらい。面倒くさくて寂しがりでどうしようもないグロリアだけど、でもそんな自分を受け止めながら生きていく貴女は美しかったです。そう思わせるディレクション、おみごと。さすがはチリ代表。音楽の変化でグロリアの心情を表しつつ、グロリアと似たような感じのネコちゃんとか、緑内障になっちゃうとか、ディテールも気が効いてましたね。「ありのままに、生きればいい。」とはよく言った。誰のためでもない人生、グロリアのように生きてこそ輝けるのかもしれませんな。
by april_cinema
| 2014-03-01 00:00
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