2014年 05月 24日
感想_ぼくたちの家族
b0130850_0163930.gif親孝行しなきゃな。『ぼくたちの家族』5月24日公開。母の様子がおかしくて、病院で検査すると、脳に腫瘍が見つかった。医者は余命一週間というが、そんなこと受け入れられるわけない。けれど、父は会社の借金もあり入院費もままならない。中学時代ひきこもっていた兄は妻が妊娠したばかりだし、そもそも妻と母は少しうまくいってない。素直で母といちばん仲がいいのは弟だけど、大学でプラプラしている。バラバラだった家族が、母をなんとか助けたくて集まった。残された時間は少ない。なんとか、しなくちゃ。
映画『ぼくたちの家族』 || 5月24日(土) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー!

石井裕也監督の最新作は、らしさたっぷり、でもハートウォーミングな良作でした〜。前半は、バラバラな家族とその周辺を、めいっぱいバラバラに見せていく。いい人っぽいけどいまいち頼りない父。嫁に頭があがらない、元ひきこもりの兄。偉そうなことばかり言う空気の読めない弟。そして、わざわざあまり描かないお金の話も露骨に描き、兄の嫁をまた嫌みな感じに引き合いに出しながら、生々しく崖っぷち感を出していく。この前半はけっこうキツイぜー! しかしそれは後半への布石。

バラバラもなにも、残された時間はあと少しなわけで、とにかく家族3人バラバラなりに動き始める。兄はろくに寝ずに転院先を探し、弟も兄の指示で病院をあたりまくる。父は、とにかく母に寄り添う。そんな感じで転調を始める、あの急な階段の上のシーンよかったなー! シノゴノ言っても仕方ない、っていう腹のくくり方をうまく見せてくれて、あ、ここからいい感じになってくんだな!ってのがよくわかる。そこから先は、ちょっとファンタジーにも見えなくはない。ラッキーナンバーも、黄色も。でも、それでいいのだ。シビアな現実に対向していくには、こういう物語だって必要なのだし、そういうことも起こりうるのが実際の現実だったりもするのだから。結局のところ、父と息子ふたり、同じ方向を見ていたというオトシマエもとてもナイスでした。

題材は思いきり普遍的なもので、家族とはなんなのかを教えてくれる作品です。親はいつか年老いるし、その時は遅かれ早かれ必ず来る。それがどんな状況であっても、すべてを投げ打てるのが家族なんだよな。ちょうどこの映画をみた朝、僕は電話で母親にぞんざいで攻撃的な口をきいてしまった。それこそ、深夜の父からの電話に対する妻夫木君みたいに。それをものすごく反省したよ。あと、お金はちゃんと貯めないとなとも思ったわ。

家族4人の役者さんみんなよかったけど、弟を演じた池松君がいちばんよかったわー。てことで、ぶっきらぼうにあったかい家族のお話。ぜひ味わってみてください。
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by april_cinema | 2014-05-24 00:00 | All-Star


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