2014年 11月 08日
感想_100歳の華麗なる冒険
b0130850_1964812.gifとんでも爺さん! 『100歳の華麗なる冒険』11月8日公開。100歳の誕生日を迎えたアランは老人ホームを抜け出し、どういうわけか大金の入ったスーツケースを手にする。それはなんとギャングのお金。ギャングから追われ、さらにはアランを探す警察もやってきて、不思議な逃亡劇のはじまりはじまり。周りの人を巻き込みながらも飄々としたアランには、思いも寄らない半生があって…。いったいこの100歳の華麗なる冒険はどこにたどりつくのか!?
映画『100歳の華麗なる冒険』

スウェーデン発のコミカルなロードムービー登場! 冒頭、いきなりアランがキツネを爆破するところから始まって、その唐突さに笑ってしまったけど、なんとアランは子供の頃からの筋金入り爆破オタク。その爆破癖によって、20世紀のさまざまな史実に顔を出しているというぶっとんだ展開にひと笑い。スペインでフランコの命を救い、スターリンに怒られ、トルーマン大統領とも通じているという設定に、スウェーデン版『フォレスト・ガンプ』の呼び声アリってのも納得の歴史シンクロ。

でまあ、そんな人生を送る彼のモットーは、母から教えられた「人生はなるようにしかならない」ってもの。なにかに執着することもなく、なにが起きても平常心。その悟りの境地のスケールがあまりに大きいのも笑っちゃうところ。だから今更大金を手にしても驚かないし、人が死んでも別段哀しむでもないという振り切れっぷりがお見事です。そんな感じで、周りはハラハラするけど何が起きてもどこ吹く風。その肝っ玉っぷり、見習いたいっス。

ただ、なりゆきで殺人事件になったり、ゾウが出てきたり、バリにいったり、愉快な仲間も3人ほど道連れになるわけだけど、そのあたりの展開は一本調子でもったいなかったかな。あんまりディテールに緻密さがあるわけでもないので、豪快な展開のわりには途中で飽きてしまった節も。ラストの布石回収はなかなか痛快だったけどね。

そんな展開にして、最後の最後にペニーにかける言葉にして一瞬見せるアランの淋しげな表情。激動の20世紀を100歳迄生き抜いて、しかし残すもののなかった人生に対する淋しさのようで、グニラと愛をはぐくみこれから家族という未来を作ろうとするふたりへの羨望のまなざしにも見えました。人生なるようにしかならないが真理だとしても、やっぱり誰かとつながっていたいというのが本当の気持ち。深読みしすぎかもだけど、それを想うと荒唐無稽な物語の最後に、一筋の光を見たような気もします。
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by april_cinema | 2014-11-08 00:00 | Starter


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