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2014年 12月 13日
感想_自由が丘で
感想_自由が丘で_b0130850_19193565.gif安定のもやもや〜。『自由が丘で』12月13日公開。ソウルへとやってきた男、モリ。ゲストハウスに泊まり、日がな街を歩く彼の目的は、思いを寄せる女性クォンとの再会だが、彼女の暮らす部屋を訪ねても姿を見せない。置き手紙を残すが連絡もないまま日々は過ぎ、そして…。
映画『自由が丘で』オフィシャルサイト

ホン・サンス監督×加瀬くん主演、舞台はソウルで全編英語っちゅーブロックバスターな作品、評判もよろしく蓋を開けてみたら、うん、いつも通りのホン・サンス節全開でした! すなわち、明確な気象顛末はないままに、ゆらゆらと虚構世界をいったりきたり。加瀬くんも実際ソウルの街をいったりきたり。そして今回は時制がシャッフルされてて時間軸をもいったりきたり。思われ女のクォンが、加瀬くんからの手紙をうっかり落としちゃって順番がわからなくなる、というわかりやすいんだかどうなんだか、という布石が時間軸シャッフルのメッセージでした。

まあ加瀬くんも何やってるんだかよくわからず、宿の人たちと交流してみたり、カフェの女主人とゆきずりの関係もっちゃったり、その女主人の男関係に口だしてみたり、酒に呑まれてくだまいてみたり。ほんとに彼女を思ってるんだかなんだかって感じだけど、そのふわふわした感じが妙にリアルといえばリアル。人間、そんなに白黒つけて生きられないし、善悪すぱっと割り切れないしね。

しかも加瀬くんが手にしている文庫本のタイトルが『時間』ときたもんだ。これ、普通に加瀬くんが私物で持ってきたものをそのまま使ったという話で、その虚実入り混じる感じもなんだか楽しいですね。まあ、いまいち何を言いたいのかはよくわからないのだけど。結局、最後には彼女とも会えて無事に結ばれたふうでしたが、先行きどうなるかは風の吹くまま、時のみぞ答えを知るというところか。

このよくわからなさを楽しめるか、意味不明と断ずるかはあなたしだい。僕は、よくわかんなかったけど、これはこれとして楽しみたいところだな、とは思います。

by april_cinema | 2014-12-13 00:00 | Starter


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