2015年 04月 04日
偏見を乗り越えよ! 『パレードへようこそ』4月4日公開。1984年、サッチャー首相は炭坑閉鎖案を取り合え、炭鉱夫たちはこれに反抗してストライキを起こす。それを見たマークは、権力と戦う炭鉱夫は、マイノリティで社会の片隅に追いやられている自分たちゲイの仲間だと直感し、彼らのサポートを決意。まずは寄付を募ることに。ゲイ、レズの仲間と組織されたサポートグループはその寄付を届けようと炭坑組合に連絡を取るが、ゲイのグループであることを言うだけで門前払い。ようやく寄付を受け入れてもらえたのは、ウェールズの小さな炭坑の町だったが、そこでも偏見にさらされることになり…。 映画「パレードへようこそ」オフィシャルウェブサイト 実話ベースのお話だそうで、気持ちよく最後まで見られる映画でした。差別と偏見にさらされていた80年代のゲイやレズビアンたちと、時代の変化の中で苦境に立たされていた炭鉱夫たち。全然違うクラスタが、全然違う目的を持ちながらも、互いを理解し合う様子が爽やかに描かれております。今でこそLGBTへの理解が進んでいるように感じるけど、ほんの30年前まではこんなにも露骨な偏見があったのですな。かくいう僕も、LGBTの題材が映画でさんざん取り上げられているから知ったような気になったいるけど、どのくらい現実的に理解しているかといわれると自信ないところもあるかな。特に差別を持つ気はないけれども、女装する男性や男装する女性のことは奇異の目で見ちゃうんだろうな。 さて、展開自体はわりと予想通りというか、炭坑の町でも仲間になってくれる人と、受け入れてくれない人とにわかれ、すったもんだの末に徐々にわかり合っていくというパターン。この手の話の映画、わりと続いている気がするので、そこまで目新しさがないのはもったいないけど、ビル・ナイとか、イメルダ・スタウントンとか、ジョージ・マッケイとか、イギリスの名優たちが集まっていい感じに仕上げてます。80'sなビジュアルや音楽もナイスで、見どころのひとつ。 あらためて、世界ってのは多様性に満ちていて、性的趣向も、育った環境も、ひとつで括るのは土台無理な話で、どれだけ自分と違う立場やものの考え方に対してオープンでいられるかってことだよな。それを拒んだときに、今のイスラム国のような争いも生まれてしまうのだろうし、寛容性の考え方ってほんと難しいわ。受け入れるものを間違えるとまた争いになったり、無秩序が生まれたりもするわけで。なるべくニュートラルな自分でいたいものだな、と思います。
by april_cinema
| 2015-04-04 00:00
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