2015年 06月 13日
なんかが足りん。『ハイネケン誘拐の代償』6月13日公開。1983年アムステルダム。妻の妊娠を知ったコルは、人生を変えなくてはと考えていた。仲間たちと共同経営していた会社は不況で倒産、銀行からの融資も断られた彼らが考えたのは、なんと巨大企業ハイネケンの経営者、フレディ・ハイネケンの誘拐だった。綿密なリサーチと作戦により、その誘拐はみごとに成功する。しかし…。 6.13 公開 映画『ハイネケン誘拐の代償』公式サイト 実話ベースですって! あのハイネケンにそんなことがあったとはつゆ知らず。興味津々だったのですが、なんかこう、意外とシュッとしなかったな。いや、おもしろいのですよ。若者5人の素人犯罪なのにけっこううまくいっちゃうのね。しかも誘拐のための資金ほしさで、まず銀行強盗する、っていう無茶苦茶な展開がまずウケる。ボートを駆使して逃げ切るあたりもアムスらしさ出てるし。さらに、ハイネケン監禁用の部屋をセルフビルドで作っちゃったり、用意周到なのか、バカなのか、よくわからないけど、実際にこれが成功してるんだから、なかなかスマートってことだよね。 がしかーし、そのまま身代金ゲットとはいかないのです。ハイネケンは不敵で、とらわれの身でありながらあれこれ要求して翻弄してくる。身代金は要求すれどもリアクションがなくて焦る。いざ身代金が出てきてもそれをどう奪い、そしてそこからどう逃げ切るのかで紛糾。最後には仲間割れして、いよいよ御用となってくるわけですが。 誘拐のメソッドよりも、この舞台裏の仲間割れに焦点が当てられているのがこの映画のユニークなところ。エンタメとして以上に、人間関係のおもしろさ、難しさ、もろさを表現してるんですね。しなきゃいいのに奥さんに電話しちゃったり、どうしても仲間うちで意見が合わなかったり。はたから見てるとなにやってんだよ!みたいなところもあるけど、もともと冷徹な犯罪人間じゃない彼らはそんなにシビアにはなりきれないという。 こうして書いてみるとなかなか見所も多い気がするんだけど、全体的に低体温でトーンが暗かったのが、なんか物足りなくさせた原因かな。もしくはもう少しこの心理面の掘り下げに、親近感を覚えられるとよかったのかな。まあでもどちらにしても衝撃の実話で、楽しめるとは思いますけれど。
by april_cinema
| 2015-06-13 00:00
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