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2015年 12月 27日
感想_クリード チャンプを継ぐ男
感想_クリード チャンプを継ぐ男_b0130850_12245100.jpg熱かった! 『クリード チャンプを継ぐ男』12月23日公開。私生児として生まれ、施設を転々としていたアドニス。彼は伝説のチャンピオン、アポロ・クリードが遺した子供だった。メアリー・アンの保護を受けて立派に成長したアドニスだったが、自分の中に眠るファイターの血を抑えきれず、ボクシングを志す。そして彼が向かったのはフィラデルフィア。父の生涯のライバルであり友であったロッキーに、コーチを頼むために。
2015年12月23日全国ロードショー!映画『クリード チャンプを継ぐ男』

SW祭りに続いてのロッキー祭り、評判いいという話だったのでかなり楽しみだったけど、期待に応えてくれたなー! お話は別に難しいことはない。アポロの息子がロッキーにコーチを頼んでのし上がる、っていうんだから過去のロッキーシリーズに通じるシンプルさ。でも、その一つ一つをしっかり描くとこうなるというお手本だったな。

まずはアドニスの背景。アポロも存在を知らなかったという設定で、施設での暴れん坊っぷりにDNAを感じさせることで後の躍進の説得力を持たせる。子役の目つきすごかったね、あれぞ虎の目。YouTubeでアポロとロッキーの戦いを夜な夜な見ては繰り返すシャドーボクシング。これでもうレガシーの申し子ってことは十分伝わる。そしてロッキーと出会い、ミッキーのジムへ行き、二人の旅が始まる。今までのシリーズは練習がかなりあっさりだったけど、今回は本格的。ロッキーシリーズお馴染みに鶏追っかけっこに、筋トレ、ランニングでファンを満足させつつ、ちゃんとミット打ちとかスパーリングもやるので進化にも納得できるというね。

合間にはヒロインのビアンカとのラブも挟み込んで、「エイドリア〜ン」とは叫ばなかったけど、ロッキーにエイドリアンが必要だったことへのリスペクトも忘れない。さらにフィリー名物のウィリー軍団を引き連れてのロッキー激励は、2で街のみんなと一緒にランニングしたあのシーンをちょっと思い出させたよね。と、節々にちゃんと過去作品への敬意が払われているんだよね。これ見よがしではなく、ちゃんとドラマの中で生きてるのがいいわ。

で、ラストのファイト。またも相手役はプロのボクサーで、なおかつ見せ方が格段に上手い。一番最初のアドニスのメキシコでの試合もそうだったし、ラストバトルにしてもそう、アングルもうまければボクシングとしても不自然さがなく、素晴らしいわ。ダウンからの走馬灯を経ての覚醒とか震えたわ。漫画的だけど、あれめちゃくちゃ格好良かった。そして最後の猛攻からのエンディングまで、いやー泣けた。「お前が次のチャンプだ。クリードの名を誇りに思え」から始まって、とどめは、父に向けての一言。「愛している。恨んだことなんてない。クリードの名を誇りに思う」。はい、泣きました。

ロッキーとアポロが刻んだ伝説を、アドニスが正しく継承した素晴らしいファイトでした。父から子へ、という流れを下敷きに、ロッキーという名作を過去に引き継ぐという偉業だったと思います。お馴染みロッキーのテーマはいつ出るのかと思ったらそこでくるかーーーー!って感じの見事なお仕立て。ファンにはたまらない1作だったと思います。40年近く続くシリーズ。これもまたSW同様に素晴らしい文化だなと思いました。

by april_cinema | 2015-12-27 00:00 | All-Star


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