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2008年 05月 10日
感想_ハンティング・パーティ
感想_ハンティング・パーティ_b0130850_22483873.jpg軽いタッチがいいじゃないか。『ハンティング・パーティ』5月10日公開。5年前、ボスニアからの中継をきっかけに前線から姿を消した戦場ジャーナリストのサイモン。かつて彼と組み、今や売れっ子となったカメラマンのダックが、ボスニアの平和式典に参加。そこに表れたサイモンは、ある特ダネを持ちかける。ダックは再びサイモンと組み、若手プロデューサーのベンを連れ、危険を承知でセルビアへ侵入する。
映画「ハンティング・パーティ」公式サイト

小気味いい展開で、おもしろかったですぜ。キャラクターがわかりやすく、ボスニア紛争の構図も頭に入りやすいように噛み砕いてあって、冒頭から物語にすんなり入り込めました。かといって単純過ぎるわけでもないし、ユーモアの軽妙さもいい具合。リチャード・ギアにテレンス・ハワード、持ち味を存分に発揮してたんじゃないかな。

事実ベースらしいけど、まさに小説より奇なすごい話。紛争地域のシビアすぎる現実は本当に目を背けたくなるばかり。ネタがネタだけにアンタッチャブルなゾーンがあるんだろね、最終的になにかを告発するまでには至っていないと思うし、社会派というにはややボカさざるを得なかった部分も目につく。だけど、うちら一般人がテレビを通して観ていることなんて真実のごくごく一部でしかないってこと、よくわかるわ。

複雑な社会問題をほどよくエンターテインメント化した良作。軽量化した分、重厚さはなくなったけど、オレ的にはいい感触でした。広く問題提起するには丁度いいかも。

by april_cinema | 2008-05-10 00:00 | Starter


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