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2007年 01月 27日
感想_ルワンダの涙
感想_ルワンダの涙_b0130850_0541251.jpg1994年、ルワンダで起きた大虐殺を描く。『ルワンダの涙』1月27日公開。ルワンダに教師として赴任するジョー、多くのルワンダ人に慕われる神父クリストファー、そして取材で訪れたBBC記者のレイチェル。彼ら欧米人の側から見た虐殺の姿。そして第三者としての功罪を明らかにする。
ルワンダの涙

『ホテル・ルワンダ』が当事者である1人のルワンダ人の目を通して、内側からこの悲惨な事件を描いたのに対して、今作は欧米人視点。なので、虐殺のムゴさよりも、外国人としてそれを目の当たりにして何が出来たのか、何をすべきだったのか、そして何をしなかったのか、を洗い出した感じ。ボクらの視点により近いか。

虐殺の事実は目を疑うばかり。フツ族もツチ族も、市民レベルでは共存しているのに、歴史的背景のもつれがこんな悲劇を生むなんて…。そしてそれを傍観して事態を放置した諸外国に怒りを禁じ得ないけれど、では自分がその立場にいたとして「よその国のケンカ」と思わずにいられたかというと自信ない。それこそジョーやレイチェルと同じな気がする。

『ホテル・ルワンダ』のほうが完成度は高いと思うけれど、今作もメッセージはしっかり伝わるし、そもそも良い悪いを測る題材じゃないよね。とにかくこんなムゴたらしい争いはごめんだ。何もできやしないけれど、ただただそう思うばかりです。

by april_cinema | 2007-01-27 00:00 | Starter


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