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2008年 06月 01日
感想_エターナル・サンシャイン
感想_エターナル・サンシャイン_b0130850_1153233.jpg安直じゃない切なさと愛しさと。『エターナル・サンシャイン』DVD鑑賞。恋人同士のジョエルとクレメンタイン。恋人として素敵な時間も過ごしてきたけれど、言い争うことも多かった。ある日ケンカ別れした2人。ジョエルがヴァレンタインの贈り物を届けると、クレメンタインは彼のことを覚えていなかった。彼女は、ジョエルのことを忘れる記憶除去手術を受けたことを知り、ジョエルもまた同じ手術を受ける。
エターナル・サンシャイン

想像もしなかったストーリーで、記憶除去なんていうファンタジー要素を使って、恋人同士のいろんな感情を炙り出しておみごとですわ。ただ恋しい愛しいなんて甘っちょろいもんだけじゃない、本質的に人と人が向き合うことについて。2人の人間が集まれば、違いはもちろん嫌いなところ、欠点、気に入らないことその他いろいろ出てくる。それを矯正することなんて不可能。ではどうすればいいのか。それは受け入れること。どんなマイナスよりも大切だと思う気持ちがあるのならば。

記憶の中というシチュエーションを活かして、ゴンドリーはさすがの映像世界を展開。クレメンタインのとんがったキャラクターと合わせて色彩&発想豊かなシーンを次々に見せてくれる。ときにシビアに。ときに甘く。ときに眩しく。ときに切なく。プラス、記憶除去手術屋のサブストーリーがよく効いていて、ここにもまた情感を加えながらストーリーテリングの役割もこなさせるという巧みさ。脚本賞受賞ってのも納得。

3番手でクレジットされてるキルスティンがやけに可愛く見えたことも付け加えとこ。恋人同士で観たい素敵な映画でした。

by april_cinema | 2008-06-01 00:00 | Starter


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