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2007年 10月 18日
感想_君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956
感想_君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956_b0130850_23481981.jpg知らない歴史が山ほどあるな。『君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956』11月17日公開。ソ連からの解放を求めハンガリー市民は大規模デモを行い、駐留ソ連軍との銃撃戦がはじまった。水球ハンガリー代表のカルチは、自由を求め活動する女学生・ヴィキと出逢い、彼女に惹かれるようにデモに参加。ソ連軍の撤退によりハンガリーは自由を手にしたように見えた中、カルチと水球ハンガリー代表はオリンピック会場のメルボルンへと向かう。
映画「君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956」公式サイト

1956年に起きたハンガリー動乱と、同じ年に行われたメルボルン五輪で金メダルを獲得したハンガリー代表を描いた大河ドラマ。ハンガリーによるハンガリーのための映画という性格もありつつ、自由を勝ち取るための戦いと悲惨な史実は、誰が観ても胸を痛めるところ。オリンピックでのハンガリー対ソ連てのは水球史上もっとも有名なゲームだそうで、「メルボルンの流血戦」なんていわれてるんだそうだ。

この歴史を知らない身からしても、この動乱は相当な悲劇。あとからプレスで前後の歴史関係を補充したけど、起こるべくして起きたともいえる自由への壁。避けては通れない道だったんだろうなぁ。

さて、映画として動乱の全体を見せるのはいいんだけど、登場人物の焦点が曖昧で、カルチの葛藤を見せたいのか、ヴィキの信念を見せたいのか、はたまた秘密警察や政府のしがらみと非情さを見せたいのか。多分全部なんだろうけど、そのせいでポイントがややぼやけて、直接の関係を持たない他者に語りかけてくるものがやや弱まったように思える。

もちろん、こんな争いはごめんだし、水球選手たちがハンガリーの希望であったことはわかったけれど。

by april_cinema | 2007-10-18 00:00 | 6th-man


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