2007年 12月 02日
難解だな、こりゃまた。『レンブラントの夜警』1月12日公開。17世紀アムス、肖像画家としての名声をほしいままにしていたレンブラントは、市警団の肖像画の依頼を受ける。しぶしぶこれを引き受けた彼は、モデルたちの周辺を調べるうちに数々のスキャンダルを知る。かくして誕生した『夜警』。その見事な肖像画は、市警団を告発する意図が込められていた! そしてそれは同時にレンブラントに転落の一歩を踏み出させたのだった。 レンブラントの夜警 いやー、とにかく前半、掴みどころがなくて難しかったけれど、後半サスペンスフルになってきてからようやく話が頭に入ってきた感じ。なんつーか登場人物がとにかくわかりづらくて相関がちっとも構築できんかったですよ。それは多分、カメラが原因。なんか、シーンの多くをまるで絵画のように撮っていて(セットも舞台じみててそんな感じ)、引きのショットが多いのよ。だから、誰と誰が会話してるのかよくわかんなかったり、顔とか全然判別できなかったり。まあその1カット1カットは味わい深かったんだけどね、ストーリーやテキストを殺し過ぎでしょ。 ついでにメタファーじみたところも多かったのも、余計にわかりづらさに拍車をかけてて、この映画が実話なのかフィクションなのか、最後までさっぱりわかりませんでした。一応、監督の考えたフィクションらしく、栄華を極めたレンブラントがなぜ没落に至ったのか、『夜警』に原因があるとして仮説を立てたうえでの作品てわけね。レンブラント自身も本当にここにあるような性格だったのか、なんとも咀嚼しきれなかったのが残念。伝記として観るべきなのか、『夜警』をめぐるサスペンスなのか、彼の周りにいた女性との愛情の話なのか、手広いわりにどこにも落とせてない感じがしたのが惜しまれます。 ただ、『夜警』に込められた告発の意味とか、そういう絵画の見方ってのは『ダ・ヴィンチ・コード』的で面白し。この画には51もの謎が残されているんだそうで、そうなると俄然興味深い。今後、絵画を見る目も変わるかもね。てわけで題材はすごく興味深いですよ。
by april_cinema
| 2007-12-02 00:00
| 6th-man
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