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2008年 02月 11日
感想_マイ・ブルーベリー・ナイツ
感想_マイ・ブルーベリー・ナイツ_b0130850_1282029.jpg恋したくなる雰囲気系。『マイ・ブルーベリー・ナイツ』3月22日公開。失恋したエリザベスは、元彼の家のそばのカフェオーナー、ジェレミーと出逢う。ジェレミーは彼女に売れ残りのブルーペリーパイを振る舞い、2人の間に親密な空気が流れ始める。が、エリザベスはNYを離れ旅に出た。メンフィス、ネバダと旅先で愛に惑う人々に出会うたび、ジェレミーへと綴る手紙。NYから距離を置くほどに近づいていく想い。エリザベスが見つけたものとは。
映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』オフィシャルサイト

なんつってもスタイリッシュかつ幻想的な映像が美なのよ。そんな夢見心地なビジュアルに包まれた、やさしい恋の旅。うん、うっとりできるねー。ロードムービーっぽい雰囲気をたたえながら(でもウォン・カーウァイ曰く、非ロードムービー)、失恋〜出会い〜変化〜再会っていう恋愛モノの王道をNYからの旅に乗せて柔らかく描いてて、ロマンチックだけど最低限のリアリティは損なわないというなかなか難しいハードルを越えてるのね。

メンフィスでの出会いは、過去から抜け出すことを。ネバダでは、人を信じることを。失恋によってエリザベスができなくなりかけていた2つを提示することで、彼女は前へ進むために必要な時間と距離を得ていく。押し付けがましく見えないのは、豪華アンサンブルの力量によるところも大きいかも。出てくる人たちみんな魅力的で、初映画のノラ・ジョーンズが、いっそう等身大に見えてよかったんじゃないかなー。中でもレイチェル・ワイズの憂いを帯びたやさぐれ美人っぷりには魅了されたぜ。色っぽいわ〜。『ナイロビの蜂』とは大違いですぞ。

この作品のいいところは、主演の2人が直接すったもんだしないから、「え〜」とか「それはねーだろ」とかそういう面倒臭さがないところ。あくまでエリザベスが自分と向き合って失恋から立ち直っていく過程だから、いい感じなんだわ。映画史に残るとか残らないとかいわれてるキスシーンも、そこまでとは思わないけど、素敵は素敵。ゆってもラブロマンスだから、なにが残るわけでもないけど、過剰に夢見過ぎてない感じが好感もてました。

by april_cinema | 2008-02-11 00:00 | Starter


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