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2006年 05月 14日
感想_陽気なギャングが地球を回す
感想_陽気なギャングが地球を回す_b0130850_0521318.gif『陽気なギャングが地球を回す』鑑賞@アミューズCQN。最近とみに気になる作家、伊坂幸太郎原作です。ストーリーはコチラで(手前ミソ)。
映画『陽気なギャングが地球を回す』

うん、なかなか痛快なロマンチック冒険活劇に仕上がってて面白かった。特異な能力を持った4人のギャングチームが、銀行からくすねた4000万円を横取りされちゃうお話。原作のポップなムードそのままに繰り広げられるアクションコメディーは、難解さなし、後腐れなしでいい感じ。

序盤は原作を再現して、各キャラの説明。シャレたセリフ回しを生かしつつ、VFXを駆使して軽快さが加速。成瀬がちょっとイカシすぎ(白スーツなぞ着こなせるのはさすが大沢たかお)なのを除けば、人物像は概ねオリジナルに倣ってて許容範囲。キャスティング自体はいい感じでハマってる。佐藤浩市、サスガです。

後半は設定こそ生かしつつも、オリジナル要素がかなり追加され、別物的な展開。ラストの辻褄合わせがきちんと出来てるのかよくわからなかったのと、伏線の張り方が弱かったけど、これはこれでまとまってた。役者陣が達者だからかもね。原作の細か〜い伏線や、小物が大きく変わってたりもしたけど、それらを全部生かしてたら収拾つかないからこれでオーケー。

意味はないけど面白い。スピード感を大事に原作の設定と小じゃれたエッセンスをうまく映画に落とし込んでて、十分合格点の娯楽作! ちなみに原作続編の『陽気なギャングの日常と襲撃』をレンタルしたので、早く読もっと☆

<5月16日追記>
原作の良さって、何よりもキャラ設定と会話文だと思うんだよなー。それは出せてるよ。あの偽クール的なシュールさとユニセックス感と斜に構えた感じ。現代的な不完全なヒーロー。確かにプロットの巧みさは映画では出し切れなかったけど、この作品ではそこは二の次でいんだってば。

by april_cinema | 2006-05-14 00:00 | Starter


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