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2007年 03月 02日
感想_蟲師
感想_蟲師_b0130850_23215867.jpg人気コミックをジャパニメーションの巨匠・大友克洋が実写映画化! 『蟲師』3月24日公開。その昔、「蟲」と呼ばれる生命そのもののような存在がいた。不思議な現象をもたらす蟲の生態を探り、それを封じる人間は「蟲師」と呼ばれ、ギンコはそのひとり。蟲を寄せ付けてしまう体を持つ彼は、一所に留まることなく旅を続ける。
蟲師

とりあえず原作を1冊でも読んどかないと、何がなんやらな世界だと思われ。そもそも原作もわりと掴みどころのない浮遊的世界観だしね。映画では原作のエピソードをいくつか紡ぎつつ、オリジナルストーリーを描写。原作の世界観を下敷きに、大友解釈を存分に展開した映画って気がする。コミックとは微かに違う視点を持ってるような印象。

正直、一回観たときはどう受け止めていいかわからず、時間を置いて再戦。一回目よりも世界観が深く入ってくるような気がして、自分なりにわかった気になったな。「在るものを、在るものとして受け容れる」。そんなイメージ。深い。

解釈の難しいファンタジー世界でありつつ、その映像表現は鮮烈に美しい。日本とは思えない原風景的世界が広がり(滋賀の山奥がロケ地)、四季の美しさ、アニメっぽい動き、そしてVFX処理も加わって目に豊かな世界が広がる。蟲、そして蟲を封じるシーンのCGも見事。特に文字の動きは日本的情緒と美があいまってイカス。コレ一見の価値アリ。

そういうわけで理系的思考じゃなく、右脳で感じる、浸るのが求められそう。オダジョーはギンコとちょいズレあるなぁと感じつつもビジュアルは完璧。蒼井優はやっぱり美しく、原作とビジュアルは違えど違和感まるでナシ(出番はやや控えめ)。全体感として"映画『蟲師』"の世界を構築しきったなー、て感じ。解りづらいだけにパッキリ評価は分かれそうだけど、オレは気に入って、かなり思い入れのある1本になったナー。

感想_蟲師_b0130850_23221882.jpg感想_蟲師_b0130850_23222976.jpg感想_蟲師_b0130850_23224145.jpg感想_蟲師_b0130850_23225214.jpg

by april_cinema | 2007-03-02 00:00 | All-Star


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