2007年 06月 21日
原爆モノを青春で説きました、そのココロは。『夕凪の街 桜の国』7月28日公開。昭和33年、被爆者である皆実は、つましく暮らす中、未だ原爆の悪夢にうなされていた。時は流れ平成19年。皆実の弟・あさひの娘・七波は、夜中に家を抜け出す父の後を追う。父が向かった先は、広島だった。2つの時代から被爆者の生きた人生を浮かび上がらせる。 ___映画『夕凪の街 桜の国』OFFICIAL SITE___ 佐々部監督らしい、真摯な映像というか、丁寧に人の生き様を切り取ってます。決してトラジディックにも美談にも仕立て上げず、ただただ丹念に丹念に、人と時代を映す。麻生久美子は、愛らしい喋り方で、儚さを宿した皆実の人生を好演。決して上手だとは思わないんだけど、リアルな命のある人間を演じててイメージとマッチ。それに比べると田中麗奈はどうしてもキャラっぽく見えて、微妙に引いてしまいまひた。 テーマがテーマだけに、善し悪しは問いづらい。もっとドラマチックにしたり、涙を誘うような作りにもできるんだろうけど、あえてそうしなかったのであろうこともなんとなく予想できんね。突如降ってわいた厄災によって運命を捩じ曲げられた者がいる。それは、未だどこかで陰を落としてもいる。そしてその陰がまた、誰かの人生に影響を与えている。 今、海外のドキュメンタリーとかも多い中、日本にもまだまだ目を向けなければならない事象があるんだな、と思ったなり。決して涙を流すような作品でも感動作でもないけど、上映後に拍手が起こったのはなんとなくわかる気がするわ。広島の人たちにも好意的に受け入れられたそうな。 ちなみに原作コミックを後から読んだところ、映画はほぼ忠実に再現しておりました。
by april_cinema
| 2007-06-21 00:00
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