2007年 12月 07日
なんて愛すべき人たちなんだ~! 『人のセックスを笑うな』1月19日公開。39歳のユリと出会った19歳の美大生みるめ。ユリは大学の臨時講師だった。ユリから絵のモデルを頼まれたみるめは、やがて彼女に惹かれ始める。みるめの同級生のえんちゃん、堂本を巻き込み描かれる青春"極甘"ラブストーリー。 人のセックスを笑うな公式サイト もう大好きすぎる世界! 青春で純情、音が聴こえてきそうな恋愛! 最初から最後まで終始淡々としているのに、胸に残るあったかさと痛さと切なさよ。これぞ青春映画ですとも! 映画では原作の設定のみ活かされてて、ディテールやストーリーはけっこう別物。同じセリフはなかったらしいかんね。注目はカメラ位置。ほぼ正対もしくは真横から捉えられ、あたかもその場でまさに今起きていることを定点観測しているような不思議な感覚にさせてくれる。本当にありふれた会話、なにげない仕草、それが延々と続いていく。 そんなカメラが捉える松山クン、蒼井優、忍成クンはまさしく大学生を体現。みんなもったいなく思っちゃうくらいに自然に自然を、フツーにフツーを演じていてすごくいい感じ(ボツになったらしい蒼井優の側転が観たかった!)。そして永作さんは謎の無邪気系罪な女を怪演。スーパーかわいすぎ。これで今年37歳? 驚異的だよ、ホント。で、みるめとユリの超甘ラブモードは本気としか思えない熱の入りようで(実際松山クンはかなり永作さんラブだったしね)、なんだかうらやましくなるほどに、優しさと色気と甘ったるさとくすぐったさをくれるんだなー。いやん、ばかん! タイトルに込められているのは、傍から見れば滑稽なものだとしても、本人には切実だというようなこと。だって、お前らだってそうだろ? ってか。終わり方がこれまたアッパレで、「ここで終われ!」って思ったところでピタリと終わってくれました。テキスト貼り付けは評価がわかれそうだけど、原作未読のボクにはズッパマリでしたよ。 てことで、映画を観てから読んだ原作。ここも淡々と綴りながら、ポイントポイントで痛いようなくすぐったいような。なるほど映画と原作は、空気感を共有しながらそれぞれ別の世界を作り上げてて、すごくいい関係になってるんだね。この本を元にして(短いし!)あの映画にした井口監督、大したもんだなー。「逢えないからって終わるようなもんじゃないだろう」の決め台詞、撃たれました。 青春モノ、恋愛モノ好きな文系さんには是が非でも薦めたい、私的イチオシの一作(でも関東1館のみ)。松山クンが永作さんにデレデレだったのもわかるわ~。生で会っても本気で可愛かったもの。 ★どうでもいい小ネタバレ。忍成クンが運転してた軽トラ、ナンバーが「0470(オシナリ)」でした★
by april_cinema
| 2007-12-07 00:00
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