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2008年 10月 04日
感想_容疑者Xの献身
感想_容疑者Xの献身_b0130850_7545985.jpgお、ちゃんと作ってた! 『容疑者Xの献身』10月4日公開。弁当屋で働く花岡母子は別れてなおつきまとう元夫を殺してしまった。それを察知した隣人の石神は、母子を守るために隠蔽工作を施した。数学教師の彼は、かつて天才と呼ばれた男。そして、天才物理学者・"ガリレオ"こと湯川の同級生でもあった。なにが石神を動かしたのか。そして石神が用意した数式の解は。
容疑者Xの献身

ドラマ版があまりにも子供っぽい作りだっただけに不安いっぱいで臨んだ本作。DEMO! ドラマとは別物、ちゃ〜んと忠実に作っておりました。原作通り、石神=堤さんが実質の主役に座り、奇をてらうでも、わかりやすく改編するでもなく、地に足の着いた展開。いかんせん原作読了派には完全にネタバレ状態だけに、まさかの展開に驚くというわけにはいかなかったけど、それがなければもっと深くこのミステリにハマれるのでは。そして、わかっていてもラストにはグッとくるものがあったぜ。

強いていえば、もう少し石神の背景は丁寧に描いてほしかったなー。やっぱりこの作品の根幹は、石神の傑出した頭脳と、それに反する皮肉な運命なわけだから。それから、緊張感を高めるような演出があとちょっと加わってもよかったような。でもそれは望みすぎなのかな。要するに、この面白さは完全に原作のものであって、映画にした意味が出せているかと問われればそれは特になっしんぐ。誰がやっても大体こうなるよね、って風に見えちゃうのは確か。

個人的には、全般ややミスキャストな感じこそあるものの、大人が十分鑑賞に耐えられるようにはなってて、実は続編あってもいいかも?って思ったほど。今連載中というシリーズ最新作『聖女の救済』を映画と小説同発したりしないかなー? あと、文庫版を買わなくちゃ。(←買いました)

by april_cinema | 2008-10-04 00:00 | Starter


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