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2008年 09月 20日
感想_ベティの小さな秘密
感想_ベティの小さな秘密_b0130850_1113630.jpg少女はいつだってナイーブね。『ベティの小さな秘密』9月20日公開。仲良しの姉が寄宿学校に行ってしまい、両親の不和をしってしまったベティ10歳。そんなとき、父親の精神病院から逃げてきた患者イヴァンと出会い、彼をかくまう。祖母の死の真相、学友のイタズラ、野犬の行方。ベティの周りには未知の不安が渦巻いていた。
映画「ベティの小さな秘密 -Je M'appelle Elisabeth-」オフィシャルサイト

思春期手前の少女が抱える孤独感や不安の中を手探りで進んでいく様子を、繊細に描いております。おフランスらしく、まあなんとも淡々とさりげなく。なので、眠たいといえば眠たいし、わかりづらいともいえる。主演のコのお顔も含めてなんとなーくダウナーだし。陰。もうちょっとポップなのが好みなんですが。

例えば家族の急な不在。例えば初めて知る死の匂い。そういうのにやたらと怯えてた気持ち、すごくわかるんだわ。今まで知らなかった恐怖感に出会ってしまった不安と、それにどう対処したらいいかわからないあのおぼつかなさ。ベティは、咄嗟にイヴァンを守ろうとすることで自分の中に拠り所を求め、衝動的な行動の果てにいつのまにか扉をひとつあけていた。その気持ちやプロセスは、大人にも多かれ少なかれ思い出せる部分あるんじゃないかな。

赤い靴がすごく印象的で、これってこの年頃を象徴するアイテムだなーって。もう少し大きくなったら履かないだろうし、もう少し幼くても履かない気がするし。いろんなメタファーが仕込まれてて、味わいはありますが、やっぱりもう少しポップに仕上げてほしかったです。

by april_cinema | 2008-09-20 00:00 | Starter


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