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2008年 11月 22日
感想_私は貝になりたい
感想_私は貝になりたい_b0130850_21284048.jpgやっぱ古いわ。『私は貝になりたい』11月22日公開。戦争から戻り、妻と子と小さくも平和に理髪店を営んでいた豊松のところにミリタリーポリスが現れ、戦犯容疑により逮捕されてしまう。それは、戦中の理不尽な出来事が原因だった。裁判により死刑を言い渡された豊松は、巣鴨プリズンでの獄中生活、ひたすら無罪を願い続ける。
私は貝になりたい

うーん、オレ、テレビ版見たことあったのかな。記憶は定かじゃないけれど、結末はわかってたというか、単純に先の見えるストーリーってだけなのか、なんにせよあまり入り込めず。もちろん、こんな悲劇があったことは恐ろしいことだし、それはつい60年前のことだし、胸は痛むんだけれど。

見せ方の問題なのか、やっぱり古くさいです、アプローチの仕方が。例えば、『明日への遺言』は、同じ時代設定、同じ状況にありながら、戦争を背景に人としての生き方を問うてました。しかし本作は、戦争の悲劇をただ並べただけで、悲しい以上に訴えかけるものが残念ながら感じられません。例えば、もっと夫婦愛、家族愛にフォーカスするとか、理不尽さを弾劾するとか、そういう今に通じるテーマ性がもっとほしかったな。もちろん、豊松の家族への愛情ってのはあるんだけれど、すべてが平板に描かれたように思ったなー。

ロケーションは美しかったけれど、それも効果的ではなく。さらに久石譲の音楽は大仰すぎるうえこれまた古くさくて、余計に引いたっす。年配者向けなのですね。そういう意味ではキャスティングももっと違ったものがあったような気がするなー。

by april_cinema | 2008-11-22 00:00 | Starter


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