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2008年 12月 13日
感想_アラトリステ
感想_アラトリステ_b0130850_1749711.jpgいまいち英雄感なくない? 『アラトリステ』12月13日公開。17世紀スペイン、無敵艦隊の敗北以降緩やかに凋落を始めた時代に、独りの剣客がいた。時代の波に飲まれながらもその生き方を変えず、市井に身を置きながら戦い続けた男、アラトリステ。スペインのベストセラー小説の中の架空の人物の生涯をひもとく。
__映画『アラトリステ』OFFICIAL SITE__

いわゆる大河ドラマっちゅーやつですが、やはり2時間ちょっとで半生を追うのは無理あるのかなーと思ったり。なんかエピソードがパラパラと続いていく中で、どれもブツ切り。はい1年後〜、はい10年後〜ってあまりに淡白ではありませんでしょうか、その進め方。おかげで、アラトリステの強さも、誇り高さも、カリスマ性ってのも、わかるようなわかんないような、うん、わかりませんでした。英皇太子暗殺未遂なんて、その顛末がどうなったのか気になったのですけどスルーだもんね。

確かにヴィゴ・モーテンセンはカッコいいし、全体的に大作感は漂ってるから単純にスゴイなーとは思うのです。1対1のマッチアップや、戦場と17世紀の雰囲気ってのも伝わってくる。んだけど肝心要であるアラトリステの何を抽出したかったのか、もう一つわかりませんのですよ。一体なにしたかったの? 時代の波に翻弄されたってだけじゃーちょっとね。それを言ったらこの時代、きっとみんなそうだったろうし。

あとは、権力者たちの名前が覚えきれず、登場人物の相関も掴みきれないまま。イニゴのエピソードなんて最高に中途半端で、アラトリステが彼をどう扱ってたのか全然わかりませんでした。ただ養っただけか? ラストもなんとも消化不良のまま終わってしまった感あり。素材はかなり面白そうだっただけに、ポイント絞ってもっとドラマチックに紡ぎ上げてほしかったです。

by april_cinema | 2008-12-13 00:00 | Starter


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