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2006年 07月 29日
感想_ユナイテッド93
b0130850_2263387.jpg9.11という惨劇を映画という手法で再現した『ユナイテッド93』8月12日公開。これは観なくちゃならないもんかも。
ユナイテッド93

2001年9月11日、4機の飛行機がテロリストによってハイジャックされた。その中で唯一目標地点に達さなかったユナイテッド航空93便の機内の様子を、遺族、空港関係者などの徹底的な取材を通して再現する。誰も知り得ない悲劇までの経緯を壮絶なリアリティでドキュメンタリー風に映像化。

周知の通りデッドエンド。言葉出ません。この映画は娯楽じゃなく、ある種の報道メディアという性格。テロとはなんなのか。その怒り、嘆き、悲しみ、無念さ、遠い異国のうちらにもその何分の一かを教えてくれる。これ、遺族たちの理解、協力があってこそ成し得たものだろうけど、それは5年という月日が流れてようやく少しだけ受け入れられたからなのか。でもオレはその5年で少し忘れかけてたかも。このタイミングが早過ぎるのかどうかはわからんし、観て何が出来るかなんてのも簡単には言えないけど、知っておく必要があることは確かだと思う。

アメリカでも賛否両論あるらしいけど、ぜひ、観ておこう。この映画が単なる仮想現実にすぎないとしても、そこに収まっている反テロの精神は真実だろうから。
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by april_cinema | 2006-07-29 00:00 | All-Star
2006年 07月 26日
感想_森のリトル・ギャング
b0130850_2242675.jpg愛らしいキャラたちが繰り広げるドタバタパニックはお子様向けかしら。『森のリトル・ギャング』8月5日公開。
森のリトル・ギャング

一匹アライグマのRJ。冬眠熊の貯めた食糧をかっさらおうとしたら見つかって、同じだけの食糧を集めてこいと脅される。一方、森のみんなが冬眠から覚めたら森の一部がなくなって、ゲ、人の町が出来てる! てことで、RJは森のみんなに甘い事言って、人家から食糧強奪大作戦スタート。人間様とのバトルの末に、RJの運命やいかに!?

終始けっこうなハイテンションで、勢いで押し切る84分。ドタバタアニメで、キャラはけっこうカワイイ。環境破壊、動物愛護、その他もろもろ風刺まじりの世界観。でもなにげに最後の最後では、家族愛・隣人愛をさりげなく描いてて、ほほぉ、って感じ。動物目線で観ることで、普段とは違う感じ方ができるかも。アニマルバスター怖すぎ。メッセージはわりとしっかり伝わります。

最後に改心したとはいえ、なんか調子良過ぎるRJは愛せなかったかもー。わかりやすくてカワイイんだけど捻りは足りない。『カーズ』との類似性あるけど、だったら向こうを観たほうがよさそ。まあ可も不可もナシ映画だな。お子様連れでドゾ。
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by april_cinema | 2006-07-26 00:00 | Reserve
2006年 07月 24日
感想_太陽
b0130850_2233244.jpg日本の名優イッセー尾形にシビれるがいい! 映画『太陽』8月5日公開。
太陽 The Sun

1945年8月、時の天皇ヒロヒトは苦悩していた。戦局は敗色濃厚。でも折れない軍部。彼を追いつめる悪夢。そしてマッカーサーとの会談。周囲に現人神と崇められる孤独。そんな中の密やかな趣味。昭和天皇を悩めるいち人間として海外監督が描いた天皇陛下の物語。

ほっとんど音のない今作において、イッセー尾形は抜群の存在感。昭和天皇の面影すら宿しつつ、さして多くないセリフ、乏しい表情、なのにグレート。「あ、そう」って口癖が最高。それ観てるだけでもけっこう満たされるかも。娯楽性は超低いし、ものすごい地味だから観る人選ぶけど、なかなかよかった。イッセー愛好家なら絶対見逃せないね。あ、桃井かおりも少ない出番でいい味出してました。

海外で評価されながらも日本での上映は不可能と言われていた作品。右だ左だは抜きにして、これもまた一つの戦争映画。ひとりの人間の苦悩は観ておいて損はないはず。
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by april_cinema | 2006-07-24 00:00 | Starter
2006年 07月 21日
感想_ゲド戦記
b0130850_829790.jpgきたよきたよジブリ! 駿の息子・宮崎吾朗が監督でナニかと超話題。周りの映画ライターは低評価出してたけど、どうなの? 『ゲド戦記』7月29日公開。
ゲド戦記

かつては同じ世界にいたヒトと竜。自由を求めた竜と、モノを求めた人間は袂を分かつ。時は流れ現代。人間界に突如現れた共食いする2匹の竜。それは世界が均衡を失ってる象徴だった。王子アレンは父王を殺し逃げ出す。ハイタカなる魔法使いは世界の異変の元凶を探す旅の途中。顔に火傷のあとを持つ少女テルーは過去に秘密を持ち、心を閉ざす。邪悪な魔女クモは世界に不穏をもたらす。人々は希望を失っている。バランスの狂った世界は元に戻るのか? アレンはなぜ父を殺したのか? すべての答えは見えぬもののなかにこそある。

って、深いなぁ! キッズには難しくないこの世界? あらゆる問いかけが抽象的なら、その回答も比喩的。理解不能とは言わないけどなかなか想像力を要求されるお話でした。物語のバックに今の時代のグレーな空気を置いてて、けっこうダウナー。絵のテイストのせいもあるだろうけど、辛気くさい。あと原作が大作だからか、遊びや余裕が無い感じも少々。

どうやら言いたいことは、"死に怯えるんじゃなく、限りあるからこそ輝く生をまっとうしろ"系。フテず腐らず悲観せず、受け入れること。ほんのり『ブレイブストーリー』にも通じ気味。ま、一緒に観に行ったジブリフリークは及第点出してたし、悪かないのよ。フリは好きだったけどオチが弱かったね。。もーちっとアニメらしさ出していんじゃね? ちなみにオレはジブリLOVE偏差48くらい。なので駿との比較もいまいちうまくできません。悪しからズー。みんなの目でジャッジしとくれ!
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by april_cinema | 2006-07-21 00:00 | Starter
2006年 07月 18日
感想_トランスアメリカ
b0130850_89505.jpg『デス妻』女優フェリシティ渾身の傑作。なんと性同一性障害の男性役を"可憐に"演じ切った。これはオススメしたい『トランスアメリカ』7月22日公開!! 観て観て!
トランスアメリカ/TRANSAMERICA

LAで暮らすブリーは、いよいよ最後の手術で肉体的にも完全に女性になる日が近づいていた。そこへ舞い込んできた、とある17歳の少年トビーがNYで捕まったという話。なんとこの少年、ブリーがまだ男性だったころにできた実の息子だった。少年は男娼として荒んだ生活をしており、見かねたブリーは身分を偽って彼を保釈する。そしてLAに向かって微妙で複雑な2人旅が始まる。

なんて優しくて切ないロードムービーなのかしら! 父親でありながら、ブリーが少年と接するうちに見出すのは母性。もちろんそんなこた言えない。そうこうしてたら実は男ってバレて、トビーはどん引き。でも旅を道連れする中で再び信頼をゲット。でもやっぱり最後には"実はあんたのパパよ"っつー最大のタブーが立ちはだかる。いろんな葛藤を抱え、自らの生き方を恥じることはなくともトビーを傷つけたくないからこそ言えない真実、そして真実を言わないというトビーに対するある種の裏切り、この狭間で揺れるブリーの切なさったらないわよ!

この映画のいいところは、こんなアブノーマルな関係なのに、すごく穏やかで温かいところ。柔らかい笑いを散りばめ全然湿っぽくない。ブリーは手術じゃなくって、トビーという息子を持つことで"女性"として完成されてくし、トビーはイイコトなし人生の中で初めて守護者を得る。そもそも親子なんだから当然の関係性なんだけど、血縁じゃなく他人として得た関係だってこと(孫の溺愛はその対比)、そして性別も背景も乗り越え相手の本質を理解することで結びついた信頼だってことに胸を打たれたっつーの。

トビー役のケヴィン・セガーズ、相当イケメンなのでマストチェキ。フープの今夏本命は、スパイより海賊よりジブリより『トランスアメリカ』と『ハチクロ』で決まりっ!
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by april_cinema | 2006-07-18 00:00 | MVP
2006年 07月 15日
感想_ゆれる
b0130850_2371067.jpgオダギリジョー主演、西川美和監督で話題の『ゆれる』。いやはや、えらいよく出来てるわ! 評判いいのも納得。
ゆ れ る

東京でカメラマンとして成功した弟が、母親の一周忌で実家に帰る。そこで家業のGSを継ぐ兄と、兄が想いを寄せる女性であり、かつて関係を持っていた智恵子と再会する。運命の日、3人は思い出の渓谷へ向かい、そこで事件は起きた。吊り橋から智恵子が転落し、死亡。吊り橋上には茫然自失の兄。果たして智恵子は事故死なのか、兄が殺したのか。事件の真相と、兄弟の深層をめぐり、ドラマは意外な結末に向かって揺れ動き続ける。

とにかくプロットが秀逸。智恵子が落ちたのは、兄が突き落としたからなのか、事故だったのか。転落の瞬間が映されないので、観客には真実がわからない。現場を見た弟は兄をかばう証言をし、最初は事故だとした兄が後に自分がやったと自白する。しかし法廷で兄は再び証言を変える。それを傍聴していた弟は…。上手いのは、兄弟のキャラクターや心理状態を考えると、2人の証言を鵜呑みにはできないところ。最後まで"本当のこと"がわからない。

そんな展開を支えるのは、しっかりした人間描写。兄はマジメで優しく人殺しなんてできるはずない。しかしそれゆえに、淡い恋を実の弟によって潰された無念さと、長年抱えていたであろう弟への劣等感というのは少ないシーンからも十分に伝わる。これが衝動的な殺意につながっても不思議はないし、タガが外れたように虚偽の発言をしてもなんの違和感も無い。

一方で奔放に生きてきた弟。東京で成功した優越感と、兄を貶めた罪悪感。その生き方は知らぬ間に誰かを、兄を、傷つける。彼の中にある兄弟愛は無償なのか、それとも独善なのか。このあたりのリアリティも上々。というわけで、この作品は兄弟っていうデリケートな関係性を、弱さ、狡さ、脆さっつー人間くささたっぷりに描いたヒューマンドラマ。『間宮兄弟』の対極っていえるかもね。兄弟だからって理由だけで無条件に互いを理解すること、信頼することはできない。言葉からそこに込められた真意を汲み取ることはかくも難しいのだ。

脚本も手がける西川美和、イイね。映像といいテキストといいセンスの良さは明らか。若干31歳。しかもけっこうカワイイから雑誌への露出も多かった。主演2人も抜群の演技で、オダジョー好き女子から、サスペンス好き男子まで、幅広く唸るであろう一本でした。う〜ん、ゆらされた。ただし! オレはこのラストからは救いを感じなかったぜ。

<7月19日追記>
あーわかってしまいました。この映画、すべてに意味が在り過ぎるんだわ。このセリフはこういう心情、この態度はその裏のキャラクター、この映像はあれのメタファー、てな具合にぜーんぶ何かしらの意図を感じさせる。その作り込みに隙がないからどこかしら窮屈なんだろなー。ハイ、独り言ですよ、と。
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by april_cinema | 2006-07-15 00:00 | MVP
2006年 07月 14日
感想_パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
b0130850_222833.jpg海賊さんが帰ってきました。1作目観てないけど、こんな笑える娯楽大作だったのね〜。『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』7月22日公開。ジョニーとオーリーに会いたかったけど、記者会見行けず。無念! 来年も来日してね。
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト

ブラックパール号を取り戻したジャック・スパロウだけど、13年前の邪悪な契約によるある宿命が待ち構えていた。ウィルとエリザベスも海賊逃がしの罰でとっつかまっちゃって、釈放されたきゃジャックのコンパスを持って来いなんて言われちゃって再び巡り会う3人。ウィルの父やら、ジャックの過去やらいろいろ絡んで、島だ海だタコだのいざ大決戦!

とことんゴージャスだわー。キャストといい映像といいメイクといい。で、ドリフみたいなスタンダードなユーモアでしっかり笑いも取ってるし、とても楽しい夏休み映画。なんだけどねー。面白いんだけど、豪快なばっかりでストーリーには心惹かれず。ヒトを描けてないってやつか? 2時間半もやるならもーちっとデプスを出してほしかった気が。とはいえ、これを観てしまったら来年5.26全世界同時公開決定(もう前売り売ってるよ)のシリーズ最終作も観ないわけにはいかんよね。

感想_パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
感想_パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉
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by april_cinema | 2006-07-14 00:00 | Starter
2006年 07月 13日
感想_笑う大天使【ミカエル】
b0130850_1172833.gifん、微妙! 『笑う大天使(ミカエル)』7月15日公開。母と貧乏暮らしをしていた史緒。母を亡くし、生き別れの兄(ブルジョア系)と再会し、超お嬢様学校に通うことに。まわりのご学友にあわせて「ごきげんよう」なんつってお嬢様ぶってみるものの、やがてボロが出始める。校内でカップ麺食ってるところを同級生に見つかったら、その娘たちも猫かぶり庶民でした。後半は怒濤のストーリー展開で、チャーリーズエンジェルばりのアクションつき!
【笑う大天使(ミカエル)】オフィシャルサイト

川原泉の人気コミックを映画化。主演は上昇ムードのごひいき女優・上野樹里。原作知らずですが、面白かったとは言い難し。ギャグなのかなんなのかよくわからず、もうひとつ笑えないままフツーに話は流れてアクションに突入。アクションも特筆点はないけど前半よりは盛り上がったかも。全般CG使ってアニメちっくにまとめられてました。制服&格闘コス映画な面もアリ。

今回準主役の関めぐみはよい女優ね。『ハチクロ』でもあゆを好演してますし、しばらくいろんなところで見られそう。上野樹里は、秋公開の『虹の女神』(楽しみ)に期待したいと思います。
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by april_cinema | 2006-07-13 00:00 | IL
2006年 07月 12日
感想_ディセント
b0130850_2205887.gifホラーってほとんど観ないフープですが、これ、面白かったヨ。『ディセント』7月15日公開。
[THE DESCENT]ディセント

サラは家族旅行からの帰り道、交通事故で最愛の夫と子供を亡くした。それから1年後、彼女の親友がサラを元気づけるために冒険旅行を企画する。参加者は女6人、向かったのはライトな冒険用のメジャー系洞窟。のはずだったのが、まだ誰も踏破していない未開の洞窟に迷い込むはめに。狭く暗い洞窟で彼女たちに未曾有の恐怖が襲いかかる!!

なんたって洞窟って設定が効果的。1、暗い。お互いの顔の見分けもつくかつかないかで、何も見えないという視覚的恐怖を演出 2、狭い。行動が制約され、足元もおぼつないから逃げるにも不自由するのでさらにドキドキがあおられる。 3、未知の世界。先に何があるのかわからず、そもそも出口もわからない。観客さえも疑心暗鬼に陥れつつ、ぎゃああああぁぁぁぁ!

てなもんです。そんな設定に、追いつめられた心理、女同士の不信感なんて人間模様もプラスされ、ある最終兵器まで登場。こいつがいろんな意味で"キモ!"なわけ。ホラーつーよりパニックな感じで、メチャクチャ怖っ!とはならないけど、最後まで飽きずに観られたなり。ラストもちょっとシニカルな感じで、観賞後はひと冒険終えた気分。うん、夏っぽくてイイと思うわ〜。例えるなら、ドラクエ1でたいまつ持たずにダンジョン入った感じ?(もちろんレミーラもなしね)
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by april_cinema | 2006-07-12 00:00 | Starter
2006年 07月 11日
感想_ラブ★コン
b0130850_114380.gif小池撤平&藤澤恵麻のフレッシュコンビ。『ラブ★コン』7月15日公開。超デカ女の小泉と、どチビ男の大谷はクラスメートで、周囲に冷やかされる凹凸コンビ。2人して身長にコンプレックスを持ってるわけですが、すったもんだしてるうちにお互いを意識するようになっちゃった!
ラブ★コン

少女コミック映画化の流れに乗って登場。原作(2巻くらい読んだ)より断然おもしろ学園ラブコメなりよ。関西弁飛び交うノリのいい会話が生命線てのがコミックの設定で、ラブリーコンプレックス、略して「ラブコン」。これだけ聞くと心惹かれないでしょーが、まあ聴け!

もちろん映画も基本設定は同じだけど、今作の脚本はあの鈴木おさむ氏! というわけで脚色部分がめちゃめちゃ笑える。温水さんのヅラネタ、谷原章介のキモキャラ、南海キャンディーズしずちゃん、突然ムツゴロウ先生などなど、テレビ&コント的反則技の濫用で笑い、笑い、笑い! おかげで気恥ずかしくて見てらんないラブの部分も許せちゃいます。このバランスはコミックスの『ハチクロ』的で、お見事。この映画に限らないけど、しずちゃんはもはやハメ技。

小池徹平も恵麻ちゃんも演技はもうひとつだけど、このおもしろ台本のおかげで問題なし。ボケる恵麻ちゃんは時折、北陽・虻川に見えたりもして貴重(失礼?)。衣装とセットがやったらガールポップしててオシャレなので、CUTiEとかZipper少女にはたまらんだろね。期待値ゼロのノーマークだったけど老若男女たっぷり笑える良作で超オススメ。先入観なんて捨て去ってみんなで一緒にキュン死にしようぜ!
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by april_cinema | 2006-07-11 00:00 | Starter