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2011年 12月 31日
2011 Most Valuable Cinema 10
ちょっと出遅れたけど今年ももちろんやりますとも、これやらないと年越せないかんね! 1年間の映画大総括の始まり始まり〜!!
【鑑賞数:194本(昨対+3)うち外国映画152作品(昨対+23)、日本映画42作品(昨対△20)】
もっと減ったと思ったけどほぼ昨年と同数。しかし邦画がこんなに減ったとは実感なかったなー。来年こそ年間200本復帰を目指すぞ!

#10_X-MEN:ファースト・ジェネレーション
いやーこれシリーズ最高のシーズン0。エンターテインメント性は抜群にありながらX-MENのテーマ、マイノリティであることと正義が果たして誰のためにあるものなのかを同時に問いかける、娯楽道徳共存の"グッドバランスリーダー"映画。バットマンシリーズに劣らぬ完成度です。そして来年への期待が大増幅したのが『キャプテン・アメリカ』ね。『ジ・アベンジャーズ』がどうなるのか、ダークナイト最新作は? スパイダーマンは!? と来年のアメコミ映画がマジで楽しみすぎ。

#9_マイ・バック・ページ
ほとんどの人間には何者にもなれずに終わっていく。何かになりたいとも思わない今の時代、果たして最後の涙をどう読むのか。ノンフィクションの力を持った、"ヒーローなんて、もういないんだ"映画。

#8_ブルーバレンタイン
今年最大の哀しき恋を描いた"the most ブルーラブストーリー"。あんなに幸せに結ばれたはずのカップルが、どうしてこんなふうに壊れてしまうのか。答えは誰にもわからないし、誰もが、知っている。ライアン・ゴズリング神話は終わらない。真逆のハッピー恋愛映画『ラブ・アゲイン』ではスーパーイケメンを見せてくれたし、2012年も『ドライブ』だ『スーパーチューズデー』だと話題作ラッシュ!

#7_モールス
オリジナルより遥かに良かったこのリメイク作品。その原動力はそう、誰もが愛したあの少女。こんなにも美しく儚く成長してスクリーンに帰ってくるなんて! クロエ・グレース・モレッツ、すでに"夢見るヒットガールじゃいられない!"。または、"ワールドクラスの芦田愛菜"!

#6_永遠の僕たち
でもそんなクロエの独走に待ったをかけたのはミア・ワシコウスカ。少年少女の恋と、死と、夢っていう絶対青春ファクターを美しく、温かくまとめあげ、そして誰もがミアに恋をしたはず。"ヒロインランキングオールベスト入りおめでとう"賞を捧げます。

#5_サラの鍵
過去ってなに? 歴史ってなに? ルーツってなに? アイデンティティってなに? そんなことを多重方面から投げかけて来る緻密なプロットに完全KO。"自分探しする前にこれを観な!"シネマ、堂々の今年度ナンバーワン。

#4_ラビット・ホール
どれだけたっても癒えない、消えない傷がある。それでも前に進まなくては行けないし、あんなにも大きな岩のようだった痛みが、やがて小さなポケットの小石に変わる日がくることを信じなくてはいけない。"珠玉の名台詞集に新たな1ページ"を追加したくなった、再生の物語。

#3_奇跡
奇跡なんて到底信じられないほどに多くのものが崩れ落ちた今年。でもそれゆえに、足下に落ちていた小さな100円玉のような取るに足らない奇跡をもう一度信じさせてくれたのがこの映画。この特別な年に、最高の"ライフイズミラクル"をありがとう。

#2_ミスター・ノーバディ
いつだって人は考えるんだ。あのとき右ではなく左の道を行っていたらまるで違う今よりも素晴らしい人生があったんじゃないかって。でも、そうではないんだ。今の道には、選び取らなかったほうの道と、常に同じだけの意味があるということ。"迷える子羊を導く神様映画"ランキング、文句無しで1位です。

#1_ファンタスティックMr.FOX
全編ニタニタ、その実、意外と硬派。お遊び? ノンノン、どこまでも本気マジ真剣コマ撮りアニメーション! 誰もが自分らしくあれるように。そんなメッセージに社会や家族といったテーマを織り込んで、可愛くユーモラスにそしてハートウォームに仕立て上げるウェス・アンダーソンの天才シャレオツっぷりったら! 今年のthe very best of "世界に笑顔と優しさを"映画だと思い、今年の第一位に推させていただきますよ!

b0130850_23175345.gifなんというか大作系をけっこう見逃してるのでこれが本当のベストかどうかはわからないけど、オレが観た中ではこれなんだよね。やっぱり見終わって希望を得られる映画、それを観てなにか自分に得るものがある作品が好きなんです、結局(去年も同じこと言ってるけど)。毎年のことながら10本に絞るのは本当に大変ですわ。でも楽しく1年振り返らせてもらってまっせ。さあ新年も続々と注目作がやってくるし、賞レースはすでにスタート中。楽しい映画ライフを遅らせていただきます! 今年も1年間ありがとうございました。

2010年→2010 Most Valuable Cinema 10
2009年→2009 Most Valuable Cinema 10
2008年→2008 Most Valuable Cinema 10
2007年→2007 Most Valuable Cinema 10
2006年→2006 TOP10 CINEMA
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by april_cinema | 2011-12-31 00:00 | Standings
2011年 12月 23日
感想_永遠の僕たち
b0130850_1221480.gifミアにベタ惚れ。『永遠の僕たち』12月23日公開。両親の死のショックから立ち直れないイーノックは、自分に関係のない葬式を巡り歩く。心を開くのは彼にだけ見える日本兵の姿をした男ヒロシのみ。そんなとき、ある葬式でアナベルという少女に出会う。明るく笑う彼女としだいに距離を縮めるが、アナベルは余命3ヶ月という身だった。
永遠の僕たち - オフィシャルサイト

普遍の青春ラブストーリー決定版! もう幾度となく繰り返されてきたテーマだけどこんなにも魅力的に仕立てるのは、やはりガス・ヴァン・サントによるところが大きいのか。死にからめとられる少年と、死を受け入れるしかない少女。ふたりの間には、神風特攻隊という運命のもとに死んだヒロシ。主な登場人物はこれだけなのに、こんなにも心くすぐっちゃうんだもんな。とにかく温かくて、甘やかで、美しい。

ふたりが近づいてく時間が本当に愛おしくて愛おし過ぎて。デニス・ホッパーの息子ヘンリーは、なんでこんなに寝癖ボーイが似合うんだ! 青臭くてまったく大人になんてなれなくて、人の愛し方だってわからないけれどそれゆえに真っ直ぐでシャープ。まだ失われていないナニカが残っているのがよくわかって、だからとてもピュアで美しいの。斜に構えた態度が満点の思春期ですとも。男ってやつはいつもこうなんだよ、ホント。ガキすぎて素敵! で、対するミア・ワシコウスカ! ミアって、いわゆる美形とは違うと思うんだけどむっちゃくちゃ可愛かったの! 初っ端の登場は丸坊主なのかと思ったらベリーショートで超お似合い。しかも衣装全部が全部半端じゃなくオシャレで最高すぎます。フィクション大好きガールのトップ10入り間違い無しだわ。イーノックより遥かに大人で現実的で、死というリアルを知ってしまったがゆえに夢見る姿に胸を痛ませずにはいられないし、好きにならずにいられないわ!

哀しい物語ではある。のだけど、死という運命が常にぼくらの周辺をさまよっていながらも、それでも人生に希望はある。輝く瞬間がある。ということを教えてくれる。その運命からは誰一人逃れられないのだけど、死を共有しているからこそ私たちの生は輝かせることができるんだろうな。1年の終わりにこの映画に出会えてよかったよ。素敵な物語をありがとう。なにげないシーンのすべてに、温かい涙を流せる作品です。
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by april_cinema | 2011-12-23 00:00 | All-Star
2011年 12月 23日
感想_宇宙人ポール
b0130850_12252641.gifSF内輪ウケでは? 『宇宙人ポール』12月23日公開。アメリカのコミケにイギリスからやってきたグレアムとクライブ。彼らは長年憧れていたアメリカのUFOスポット巡りへと旅立つが、その道中でなぞの生物に遭遇。彼は自分が宇宙人で、アメリカ政府の長らくの影の協力者だったこと、しかしいよいよ身に危険が迫り逃げ出してきたことを明かす。とうてい受け入れ難い話ながらも同行することになった3人は、追っ手から逃れながらある場所を目指し…。
「宇宙人ポール」オフィシャルサイト

なかなか楽しい宇宙人とのロードムービーコメディ。道で拾った宇宙人がひねくれたキャラで、こういう異界のものとの交流ってのは今までにもあったと思うけど、それに対するのがヲタ、ってのもあった気がするけど中年ヲタってのがなんかチカラ入ってなくていいよね。純真な少年でもないし、マジメ中年でもない微妙に今っぽい着地で。そいつらがいろんなところで細かくクスリとさせてくれる。

でも、これは映画、とりわけSFフリークじゃないとわからないシーンも多いみたい。『未知との遭遇』ほか名作へのオマージュとか、ラストの場面は"行けばわかるよ"的なノリだったけどSF赤点なオレにはわかりませんでした、ごめんなさいって感じで、多分この映画の実力の半分くらいしか楽しめてないと思います。こういうとき自分にがっかりするけどまあ仕方ないね。スピルバーグ本人がカメオで出て、E.T.のアイデアもらうくだりは楽しめたけどさ。

最後まで明るい調子で笑わせてくれて、でもなんか「冒険すること」と「自分に正直になること」というなんとも定番なメッセージももらえてメデタシメデタシ。イロモノっぽい見え方だけど、実はけっこうまっとうな映画でした。SF力も試されちゃうけどね。
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by april_cinema | 2011-12-23 00:00 | Starter
2011年 12月 23日
感想_運命の子 Sacrifice
b0130850_12323287.gif運命の皮肉ですか。『運命の子 Sacrifice』12月23日公開。中国春秋時代、晋の国。屠岸賈は謀反を起こし、趙氏一族を皆殺しにする。しかしただ一人、生まれたばかりの赤子を逃してしまったため、国中の赤子を皆殺しにするお触れを出した。趙氏の子をかくまっていた程嬰だったが、同じく生まれたばかりの実の子が趙氏の子と間違えられて殺され、趙氏の子を育てることになる。程嬰は、この子を復讐のために育てることを決意する。
映画「運命の子 Sacrifice」公式サイト

中国・晋の時代の歴史小説もので、実話ではないみたいだけど中国じゃ有名な故事みたい。権力争いに翻弄され、運命によって生かされた子と、殺された子。その掛け違えたボタンが果たしてどう決着するのか…という復讐ベースの物語。そもそもがわりと長い話なのか、時間的に15年の幅があるからか、わりと淡々と進んでいった印象だな。

淡々としている割には微妙にわかりづらいんだよね。序盤の登場人物の相関もすぐにストンと入ってこなかったし、赤子取り違えのくだりは重要なキーポイントでありながら、これも一度できちんと理解できなかったのですが、それは僕が空気読めてないだけでしょうか。なんとなく前後の文脈でこういうことなのかな、と想像で補ってたらもう半分終わってた。いやでもかなりわかりづらかったよ、この流れは。あらすじを読み直しても、えーとうん事実関係はわかったけどさ、、、って感じだし。

で、復讐もまた回りくどいこと。子供は思った通りには育たないし、復讐にも時間がかかるし、でもその15年間は映画の中では端折られちゃってなんだか老けメイクだけが気になる忙しさ。15歳の少年にその状況を理解させるのはさすがに難しいと思うんだけど、割と素直に言うこと聞いたのはちょっと意外な気も。しかしクライマックスの差し違えはずいぶんヘンテコなアクションだったな。

教訓は、親の愛がいかに尊いかってことか。母は死してなお子供を生かし、またある母は子供かわいさゆえに我が子を失い、我が子を失った父は他人の子を愛すると同時に復讐の道具とし、殺したはずの子をはからずも愛した育ての父が真実を知ったときに去来したものは果たしてなんだったか。なにげに最後のがいちばん映画のテーマ足り得そうなもんだけども。

全般、やや大味にも感じました。なんだか誰も幸せになれない話だったな。
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by april_cinema | 2011-12-23 00:00 | Starter
2011年 12月 17日
感想_サラの鍵
b0130850_1111338.gifさて何を受け取るべきか。『サラの鍵』12月17日公開。ジャーナリストのジュリアは、第二次大戦下に行われたパリでのユダヤ人一斉検挙について調べ始める。その過去の歴史的事実は、思いも寄らぬ形で自分の暮らしともつながっていた。一斉検挙にあったユダヤ人一家の娘であるサラの行方を探すうちに、ジュリアは自身の中の新しい感情とも出会っていく。
映画『サラの鍵』公式サイト 2011年12月17日 銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館他 全国順次ロードショー

シリアスで重層的な物語だったな! ナチス統治下のパリが舞台ときいてたけど、そこは導入口で、ストーリーの軸足は現代にあったわ。過去の悲劇をフックにして、ジュリアが真実を求めて行き着く先はどこだったのか。一般的なホロコーストものでも、ミステリーでもなく、歴史とはなんなのか。そして個人のアイデンティティとはなんなのか。そしてそれらを包括的にとらえて自身の生き方を考えざるを得ない作品とでも言うべきか。

ジュリアは個人的な興味で歴史の扉を開いていく。パリで暮らす人間として、埋もれていたフランスの国家的罪悪に胸を痛め、そして自身が住むことになるアパートの秘密を偶然に知り、徐々に自分ごととして調査を始める。でも途中からそれは真実を知る旅から、自分の人生を決断する旅へと変容していく。サラの足跡をたどるうちに、時代は移り変わり、サラの足取りはヨーロッパからアメリカへと渡り、さらにジュリアはイタリアにまで足を運ぶ。もはや歴史は過去であり、真実を明らかにしたところで現実の何かが変わるわけではない。それは夫の言う通りで、「それが誰かを少しでも幸せにしたのか?」である。この問いに対する答えはNonだろう。

でも。ウィリアムは知らなかった自分のルーツに驚愕し、過去を知らなかった自分の人生を偽物だとまで言い切る。果たしてそうなのだろうか。もし自分が自分の知らないルーツを持っていたら、それは偽りの人生になってしまうのだろうか。決してそんなことはないはずだけど、もちろん決定的に違う道があったことも事実だろう。それは選ぶとか選ばないとかそういう次元ではなくって、パラレルワールド的なものなんだろうけれども。

だけど、歴史というのは不思議なもので、闇に埋もれていた小さな悲劇が、ジュリアの暮らしを変え、そしてウィリアムの未来も変え、さらに新しく生まれる命に思わぬ形でそれは受け継がれていく。人生は不思議だ。そして哀しいけれど、美しい。そんな風に思ってしまう瞬間である。そして、人と土地の関係性。NYに生まれ、そして戻ってきたにもかかわらずパリへ戻るだろうというジュリアとゾーイ。ウィリアムにとってのフィレンツェ。デサック一族が暮らしたあの家。土地と人生のつながりというのも不思議なもんだな。そしてそれは世界中にちらばるユダヤ人にとっても同じことなのかもしれないな。

どこ切っても意味が読み取れてしまう、まるで一筋縄ではいかない多層的な物語。だけど後味は全然悪くなんてないんだ。負の歴史と、それが生んだサラの苦しみは、ミシェルやその他大勢の命を奪い、サラを人生の淵まで追い込んだけれど、それでもそこからまた新しい扉が開かれていく。そこに生きる希望を感じたのでした。人生は、それでも美しい。そう思わせる映画です。
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by april_cinema | 2011-12-17 00:00 | MVP
2011年 12月 17日
感想_灼熱の魂
b0130850_1114581.gif壮絶過ぎて…言葉が……。『灼熱の魂』12月17日公開。母の遺言を聞いた双子のジャンヌとシモン。その内容は父と兄にそれぞれ手紙を渡すようにというもの。しかし父ははるか昔に死んだと聞き、兄の存在にいたってはまったくの初耳だったふたり。困惑しながらも母の過去をたどり、カナダから祖国の中東へと向かう。ふたりが知ったのは、母の過酷な人生と、そして衝撃の運命。
映画『灼熱の魂』公式サイト

…………。

言葉を失くさずにはいられない苛烈過ぎるインパクト。まさかそんな展開が待っているとは夢にも思わなかった。レディオヘッドが流れるオープニングから禍々しさが漂い、でもかなり心をとらえる映像。物語にぐいぐいと引っ張られてのめり込んだ先の着地点がそんな結末だなんて。。あまりにも残酷な運命だ。オレには耐えられんぞ。これは決して中東の戦争とか、歴史に対するメッセージではなく、あくまでひとりの女の壮絶な運命こそが主役。

物語を大きく動かす宗教に起因する紛争はショッキングな映像も伴う。それは現代の世界情勢を示唆するというよりは、争いの無慈悲さや、憎しみや怒りの連鎖そのものを憂いているように思う。その中で母が生き続けた理由はただひとつ。生き別れた息子であり双子の兄ともう一度会うため。その純粋で決して折れない強さがまた皮肉な運命を導いたと思うと、気持ちの落ち着かせどころがないんだよな。ハッピーエンドなんてどこにもないし、デッドエンドでもない。「死で物語は終わらない」という台詞が深く深く突き刺さる。

そして、「共にあるように」というメッセージもまたこれ以上の質量はないだろうほどに痛烈。すべての元凶は離ればなれになってしまったことこそにあると、母は思ったのだろう。悔いがあったのだろう。何があっても決して離れるべきではなかった。手放すべきではなかった。そこにどんなルールや障害があったとしても。真実を知らされた双子のこれからには、あまりにも重い枷がついてしまったけれど、母の残した言葉が最後の最後に救ってくれるんじゃないかというかすかな期待を抱きたくなる。というかそうでもないと、どうにも遣る瀬なさ過ぎて。いったいこの子たちはどうなっていくんだろう。続編を期待してしまいたくなる。いや、この子たちに救いがあると言ってほしい。そう思うほどに打ちのめされる内容だったわ。

なんにしてもあらゆる面で半端じゃない熱量を持った作品。強い覚悟で臨まないと打ち砕かれてしまいそうだ。
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by april_cinema | 2011-12-17 00:00 | All-Star
2011年 12月 17日
感想_風にそよぐ草
b0130850_11204241.gif玄人好み~! 『風にそよぐ草』12月17日公開。幸せな家庭を持つ初老の男ジョルジュは、駐車場に捨てられていた財布を拾う。お金が抜き取られていたそこには、マルグリット・ミュイールという女性の小型飛行機の操縦免許証があった。ジョルジュは警察にそれを届けると、マルグリットからお礼の電話が入った。なにかがはじけたジョルジュは奇妙なことを口走り、さらにエスカレートしたストーカー行為に及び、マルグリットは完全に困惑してしまい…。
映画『風にそよぐ草』公式サイト 12/17(土) 岩波ホールほか全国順次ロードショー!

シュールな大人のラブストーリー…という範疇なんだろうけど、この言葉じゃ全然的を射ないな。なんかオレは全然まるでほんと付いていけなかったわー。これはひとえにオレの映画力不足だな。プロット的にはどっかにありそうなコメディの感じなんだけど、それを熟年男女がやっていて、しかもものすごいシュール。最初はストーカーから始まって、だんだんマルグリットもおかしな感じになっていく。多分これ、受けをする普通の人がいないからボケ対ボケみたいになっちゃってるんじゃないだろうか? 突っ込み不在のギャグ応酬のような展開? 名倉が入る前のネプチューン的な?(よくわからんけど)

しかも映像表現がまた凝った感じにいろんな技術を使いながらの演出が、オレにはミスマッチというか、肌に合わなかったんだわ。監督は1922年生まれの大大ベテランのアラン・レネ。といってもオレはその名を知らない。ベテランぽい匂いは確かにするんだけど、その技術がどうすごいのかを理解する映画力がボクにはありませんでした。。

最後の最後まで着地点が見えないまま、ラストは少女の意味深台詞でフィニッシュ。「猫になったら猫のえさを食べられるの?」ってこれどう解釈すればええんやー! そもそもこの映画は、いったい何の映画なんだー。もやもやが最後まで離れない、違和感が残りまくりの1本でした。まだまだ修行が足りないぜ、オレ。
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by april_cinema | 2011-12-17 00:00 | Starter
2011年 12月 17日
感想_friends もののけ島のナキ
b0130850_11245555.gifまさか、泣けるなんて。『friends もののけ島のナキ』12月17日公開。おそろしいもののけが住むと伝えられる島にキノコを採りに入ったタケイチは、恐ろしいもののけに出会い島を逃げ出す。が、2歳の弟・コタケを残してきてしまう。200年前、人間との争いの末この島に追いやられたもののけたちは、人間の侵略を恐れてコタケを人質とすることに。面倒を見ることになった暴れん坊のナキとグンジョーだったが、彼らは200年前の争いで母親を失った過去を持っていた。
friends -フレンズ- もののけ島のナキ

ROBOTの3GCDアニメーション。子供向けでしょ~なんて軽い気持ちで臨んで、実際そうだったのに、最後にはあれ、あれれ、目からしょっぱい水があふれそうな…!?っていうサプライズ。はい、よかったのですよこれが。お話のプロットは、「泣いた赤おに」という童話。なので、わりと普遍的な内容。人間と異形のものの交流、別れ、そして融和。ベタなストーリーなんだけど、ちゃんとツボを押されるとホロリときてしまうんだなぁ。

そのポイントはグンジョーよね、やっぱり。あのグンジョーが!なんだけど、母を失った心情を思うと決して否定はできない。真意は別にあったとしても、グンジョーの中に復讐の感情が1ミリもなかったとは言わせないよ。その葛藤は、確実に表現されてたと思うし、それは演じた山寺さんの力量に大きく依ってたと思うわー。対するナキの香取君もハマってたよねー。コタケの赤ちゃん役の声も自然。これ、アフレコじゃなくて、プレスコっていう手法によるもの。それは先に声をとって、それにあわせてアニメーションを作るんだって。なるほどアニメとのハマりがいいのはそういうわけね。

いつだって人間は人間のものさしだけで物事を測りがち。ナキが人間を守ったあとの拍手はなんともむなしいものに聞こえました。勝手に追いやり、勝手に怯え、勝手に攻撃し、勝手に逃げたのに、拍手を贈る人間の身勝手さよ。それは異形の者に対してだけじゃない。自然にしても同じことが言えるんだろう。勝手に壊し、征服し、そしてまた恐れる。

なんとなく『ヒックとドラゴン』に近い感動を覚えました。アニメーションのクオリティもとてもよかったし、ぜひ正月は広くこの映画を観てもらえると嬉しいなと思います。

そうそう原作が、浦沢直樹の画で復刻してましたよ。映画とはまた違う展開に、立ち読みで涙です。
泣いた赤鬼|小学館
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by april_cinema | 2011-12-17 00:00 | All-Star
2011年 12月 17日
感想_ロンドン・ブルバード -LAST BODYGUARD
b0130850_11314863.gif回りくどいわりに…。『ロンドン・ブルバード -LAST BODYGUARD』12月17日公開。出所したてのミッチェルに、旧友のビリーが近づいてくる。ミッチェルは過去を断ち切りたかったが、ビリーや薬の抜けきらない妹などのしがらみが彼をとらえてはなさない。そんな中、偶然助けた女性記者の紹介で、元女優シャーロットのボディガードを紹介される。ミッチェルはその仕事を引き受けるが、それを知ったビリーはシャーロットの高級車を盗もうと持ちかけてくる。もちろんミッチェルは即座にそれを断るが…。
映画『ロンドン・ブルバード -LAST BODYGUARD-』 公式サイト

クールなブリティッシュノワールだけど、別になんとも回りくどいばっかりで、特にどうとも思わなかったのぉ。登場人物がけっこう多い分、一人一人は大味つーかさらり。というかみんなミステリアスにするためか、説明は少なくてなんか誰が誰やら。誰が誰でもいいわ、別にみたいな。なのでミッチェルとシャーロットが恋仲になるのはお約束だとしても、全然ピンとこなかったぜ。なんなんだありゃ。

ミッチェルの行動もなんだかパっとしないのよね。仲間が殺されてその敵討ちを結局ギャングに頼っちゃったりして、全然しがらみ断ち切る気ないじゃんね。結局それがもとで最後までツケがついてまわるわけだし、そういう突っ込みはナンセンスかもしれないけど、やっぱ気になるわー。そもそもどこまで裏稼業の人間だったのかもようわからんしね。いい人っぽく描かれてはいたけどさ。

コリン・ファレルは格好よかったし、キーラも良い意味で栗山千明みたいだったけど、個人的には冒頭の女性記者がかわいかったなー。雰囲気だけで中身のない映画ですが、まあブリット気分に浸るには悪くないかもしれません。
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by april_cinema | 2011-12-17 00:00 | 6th-man
2011年 12月 17日
感想_私だけのハッピー・エンディング
b0130850_1213138.gifよくある話だからなー。『私だけのハッピーエンディング』12月17日公開。広告代理店で充実した日々を送るマーリー。真剣な恋は御法度で、気ままに楽しく暮らしていたが、ある日まさかのがん宣告を受ける。友人は遠ざかり、両親ともギクシャクする中、そんな彼女を唯一受け入れてくれたのは医師のジュリアンだった。人生の最後に出会った本当の恋。しかし残された時間は…。
映画『私だけのハッピー・エンディング』公式サイト

こないだ公開したばかりの『50/50』女性版と言えばまったくその通り。若くしてガンを煩い、残り少ない余命の中でマーリーが見つけるかけがえのないものたち。傷ついた親友や、哀しみに暮れる両親を前に、それ以上に傷つき絶望するマーリーをケイト・ハドソンが明るく好演。なんか時々、友近に見えたりもするけど、死を前に自暴自棄にもなり、だけどなんとか普通にやり過ごしたいという微妙なアンバランスにハマってたかな。美人過ぎると嘘くさくなるしね。

そんなマーリーを優しく受け止めて愛を教えるのはガエル君。まさかの医者役、髪型7:3で登場には驚いたけど、誠実青年も意外と似合うんだね。エイジアンに見えなくもなかったけど。そしてロマンスは随分都合良く軽やかだったけれど。というか全般のエピソードがわりとあっさりしていて、辛気くさくさせない意図はあるのかもしれないけどやや物足りなさはあった。物足りないというか切実さが弱まってしまったようにも思う。ウーピーの登場とかもチープさのほうが前に出てしまったような。このあたりは女性監督らしいところでもあるし、甘さとも受け取れるのかな。

でも生老病死は普遍のテーマ。やっぱり最後には心に残るものがあったと思います。でもでもタイミングが近過ぎて、そんな意図はないだろうけど二番煎じに感じちゃったわ。『50/50』を観ないで観たほうがいいのかも。
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by april_cinema | 2011-12-17 00:00 | Starter